2011年07月08日

しごとのはなし:マイナー上等!

 よく同業者からよく聞かれるのが、「なんでこんなマイナーな作品を商品化するの?」ということ。確かに、よく知られた作品をDVD化すれば、商売としては楽です。宣伝も必要ないし、お客様が勝手に見つけて買ってくれる。しかし、それだと仕事としては、あまり面白くないんですな。
 世の中には、無名のスタッフ・出演者でろくすっぽ劇場公開されなかったにもかかわらず、メジャースタジオの大作よりも面白い作品はごまんとあります。ところが、そういった作品は「午前十時の映画祭」でも上映されないし、映画評論の本でもまず取り上げられません。残念ながら、情報洪水の現代では、放っておけば絶滅するような作品たちです。
 しかし、それではあまりにもったいない。世に名作と呼ばれている映画よりも、ずっとインパクトがあって、トラウマのように心に染み付いて、一生忘れらなくなる作品は確かに存在しているのに、「売りにくいから」という理由で風化するにまかせるのは、果たしてこの業界でおまんま食っている意味があるのだろうか?と思うわけですよ。
 なので、あえて埋もれた傑作を発掘して、「ご存知ないでしょうが、こんなにオモロイ作品があるんですよ」と皆様にお届けして「うん、面白かった」と思ってもらいたい。それが、この仕事の醍醐味のはず。
 そういった意味で、私は「自分が好きな作品だから」という理由だけでは動きません。それだけだと、単なるエゴですからね。「自分も好きな作品」で、かつ「絶対にお客様に楽しんでもらえる」という信念を持てる作品を厳選してきたつもりです。その作品を観ることで得られる幸せを、皆さんと共有したいのです。
 『ゼブラ軍団』は確かにマイナーですが、「こんなにオモロイ作品を世に出さないということは犯罪である」との信念で、準備に何年もかけて発売しました。テレビの吹き替えが見つからず、あわや字幕のみで発売かという危機も何とか乗り越え、大塚周夫氏による新録を敢行したのも、70年代洋画ファンに喜んでもらいたいからでした。この作品を観た、ひとりでも多くの人に「面白かった」と思っていただければ幸せです。
posted by 足ランティー脳 at 09:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
マイナー作品が頑張った仕様のが多いと、メジャー作品で流れ作業的や事務的に作られたものが、有名で大作なのにぞんざいに扱われているように見えてしまいますね。

特にソフトは「安かろう悪かろう」から「高い上に悪い」モノも有り、その逆で「この高さだからこの仕様」から「この値段でこの仕様は採算取れるの?」ってのまで玉石混交なので、買う方も予約購入だとけっこう博打ですし好きな映画が雑に出されてしまうと唇噛んでしまいます(笑。
また映画自体がけっこう地雷だったとしても仕様が凄かったら思わず買ってしまうのもまた楽しみです。
Posted by リバーズ at 2011年07月14日 05:46
なかなか難しい問題ですよね。メーカーも企業ですから最低限の利益は出さなければならないですし…
ひとつ言えるのは、頑張って仕様を厚くしておけば、ユーザーにも喜んでもらえるだけでなく、長く商売できるという利点もあります。新しいメディアに移植するときも、そのままの仕様でOKなので、コストも少なくなります。
Posted by 足ランティー脳 at 2011年07月25日 09:13
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