2011年12月28日

「土曜ワイド劇場」私的ベスト第3弾:吸血鬼ドラキュラ神戸に現わる

 土ワイでは、毎年夏になると幽霊がらみの話や怪奇談を放送するのが恒例になっていたが、本作はそれらの中でも珍品中の珍品。ちょうどブロードウェイの舞台「ドラキュラ」が話題になっていた頃、タイムリーに製作されたような記憶がある。ストーリーは全編突っ込みどころ満載だが、果敢なチャレンジ精神(無謀ともいう)と、監督に『吸血鬼ゴケミドロ』の佐藤肇をもってきた心意気に免じて不問とする(笑)。
 愛する人にそっくりな女性を求めて、なぜか神戸にやって来たドラキュラ。古い洋館に居をかまえ、吸血鬼を増やしながら目的の女性を狙うが、ひとりの青年が孤軍奮闘で立ち向かうというのがメインのストーリー。これに吸血鬼退治の指南をする医師や、伯爵の僕となった女中の暗躍がからむ。
 岡田眞澄のドラキュラ伯爵は、思ったよりサマになっていて驚く。気品も凶暴さも、なかなかだった。随所にハマー・プロの『吸血鬼ドラキュラ』シリーズへのリスペクトが散りばめられているのも、得点が高い。追い詰められた青年が板を打ち付けられた窓に物を投げて割り、太陽の光が入ってきてドラキュラが消滅するラストは、明らかに『フライトナイト』の元ネタだよね?! その後、巨大なシルエットと化した伯爵が「私は必ず甦る」とのたまう円谷チックな展開には閉口させられたが… 当時小学生だった自分は、夏休みのイベントのひとつとして結構楽しく観れた。
 ちなみに、舞台版の映画化で翌年79年に公開された映画『ドラキュラ』が、同じテレ朝の「日曜洋画劇場」で放送された際、主演のフランク・ランジェラ(ドラキュラ伯爵)の声を、岡田眞澄が担当していた。実に粋なキャスティングだった。

1978年8月11日 テレビ朝日「土曜ワイド劇場」にて鑑賞
監督 佐藤肇
岡田眞澄/岸本加世子/にしきのあきら/北林早苗/田口計
posted by 足ランティー脳 at 09:00| Comment(2) | TrackBack(0) | カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この頃、すでに専門学校生でマニア仲間がいましたから、放送の翌日は大いに盛り上がりましたよ、色んな意味で(笑。
Posted by kappa at 2011年12月28日 14:29
放送当時は、まだ洋画枠でハマーのドラキュラものを結構やっていた時期でしたね。日曜洋画劇場やゴールデン洋画劇場も、夏になると『ドラキュラ72』や『吸血鬼ブラキュラ』、『新ドラキュラ/悪魔の儀式』など放送していましたので、「神戸に現る」での引用がよく分かりました。
今の若い人が「神戸に現る」を観ても、なんじゃこりゃ?ってなっちゃうんでしょうね(笑)
Posted by 足ランティー脳 at 2011年12月31日 12:07
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