2011年11月24日

いつかギラギラする日

 香港ノワールのノリで作られた犯罪アクション。盗みのプロ三人が、一人の若者に仕事をもちかけられ、まんまと金を手に入れる。が、当初の予定より金額が少なかったため、仲間割れが生じてヤクザも交えた壮絶な追撃戦がはじまる、というストーリー。
 これはもう、荻野目慶子のイっちゃっている怪演を観るための映画。どのくらい凄いかといえば、ピッチャーが全力投球したボールがフェンスを突き破って、隣町のカミナリ親父の家の壁でバウンドして、そのままマウンドへ戻ってきたくらい凄い。アクションも頑張っていて、中年パワーVS若者の暴走、的な構成も面白いのだが、荻野目のビッグバン的パワーの前には、すべてが霞んでしまう。唯一、ラリパッパの殺し屋を演じた原田芳雄のみが対抗できるほど。クライマックス前に荻野目が退場してからは、ようやく落ち着いて観れた。
 ラストはショーケンと木村一八の対決だが、ナイフを使ってのマカロニウエスタン風のバトルで盛り上がる。一瞬にして決着がつくのもニクイ。その後のパトカーを破壊しまくりのムチャなカーチェイスは一見に値する。トボけたラストも後味が良い。
 死に際の木村が、若い警官に向かって説教を垂れるのは余計。悪人の言うことに正論は無いよ。

レンタルビデオにて鑑賞
監督 深作欣二
萩原健一/木村一八/千葉真一/荻野目慶子/多岐川裕美/石橋蓮司/原田芳雄

映像の抜粋↓
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2011年11月23日

悪魔が来りて笛を吹く

 角川映画の『犬神家の一族』の大ヒットにより、各社が金田一シリーズを映画化した。本作は、東映による1本。ある令嬢が、自殺したと思われた父親を探すよう金田一に依頼したことから、血の惨劇が繰り広げられる。
 原作は、金田一シリーズでも五指に入る傑作で、豪華キャストで力を入れて製作。当然、映画も傑作になるはずが、大惨事発生。犯人が途中で分かってしまう杜撰な作り、ラストのどうしようもない締めくくり、トリックの説明不不足のため何をやっているか不明な謎解きなど、もはやお手上げ。
 ところが、斎藤監督の演出は非常に良い。つまり、脚本がダメダメなのだ。役者たちの力演やおどろおどろしい描写が、意味不明に展開。ある意味斬新ではあるが… 公開当時、宣伝用に作られた"悪魔"のマネキンは非常に不気味で、期待したのだが…。このマネキンは、タイトルテーマにも登場している。ちなみに金田一は西田敏行。悪くはないが、ちょっと太りすぎかな(笑) 

1984年8月27日 テレビ放送にて鑑賞
監督 斎藤光正
西田敏行/夏八木勲/仲谷昇/鰐淵晴/斉藤とも子

観るとトラウマになる悪魔のマネキン↓
akuma.jpg
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2011年11月11日

イヤー・オブ・ザ・ドラゴン

 チャイニーズ・マフィアとチャイナタウンの新任署長との戦いを、『ゴッドファーザー』タイプのドラマではなく、あくまで娯楽的に描いたポリス・アクション。
 設定は現代だが、展開はほとんど古代ローマの内紛劇のよう。脚本がO・ストーンなので、男同士の対決を軸にしており、これがラストで生きてくる。バイオレンス描写もなかなか充実。主人公のダメダメっぷりも、ドラマに厚みを添えている。
 主人公の妻が殺されるまでの展開が多少ダレるのが難点だが、その後は怒涛の盛り上がりを見せる。ラウレンティスの製作にしては、ハードなA級の仕上がりになっていて驚いた。
 吹き替え版は、主人公二人はFIX声優が担当していて安心して観ることができる。初回放送は2時間半の拡大枠だった。

1988年3月15日 TBS「ザ・ロードショー」にて鑑賞
監督 マイケル・チミノ
ミッキー・ローク(安原義人)/ジョン・ローン(池田秀一)/アリアーヌ(榊原良子)/デニス・ダン(島田敏)/阪脩、弥永和子

日本版予告編↓
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2011年11月04日

地球に落ちて来た男

 イギリスを代表するミュージシャンの一人、デヴィッド・ボウイを宇宙人役で起用したSFドラマ。
 不毛の惑星から人間に化けて地球にやってきた宇宙人が、フィルムに直接感光させて写真にするカメラを発明。大企業を設立し、家族を迎えにゆくために宇宙船を作るが、政府機関に誘拐されるが…というストーリー。
 中性的な容貌のボウイは、宇宙人役にぴったり。脇を固める俳優も実力派揃いで、ファンタジーに説得力を与えている。ストーリーは多分にアートっぽくて感傷的で、好き嫌いが分かれるところだろう。繰り返される実験と調査の結果、宇宙人が廃人同様になるラストは、ある種トラウマ。

1987年10月20日 深夜放送にて鑑賞
監督 ニコラス・ローグ
デヴィッド・ボウイ(津嘉山正種)/リップ・トーン(阪脩)/キャンディ・クラーク(小原乃梨子)/バック・ヘンリー(大木民夫)

予告編↓
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2011年10月11日

エイリアン・コップ

 隠れた傑作SFアクションの1本。90年末の日本テレビ系での水野晴郎が紹介する「正月映画特番」で、水野氏の一押しだった作品。それを信じて劇場で観たが、えらく面白かった。地球に逃げてきた凶悪犯罪者のエイリアンと、それを追ってきた警官エイリアンが、人間そっちのけでスーパーバトルを展開する。
 基本は『ヒドゥン』のパクリだが、『ヒドゥン』のように他人に憑依するわけでなく、特定の人間系の姿のまま。要は予算が無いため、豪華なSFXが用意できないのだが、それを補って余りあるのが、ストーリーと派手なアクション。二人のエイリアンのうち、どちらが犯罪者でどちらが警官なのか、最後の瞬間まで分からない構成が秀逸。二人の間で右往左往する女性検死官と同じく、観客も煙に巻かれる。キレの鋭いアクションとビートの利いたBGMのおかげで、画面にも張りが出ている。
 低予算をアイディアでカバーした本作は、水野センセだけではなく、映画評論界の大御所・淀川先生も魅了し、「日曜洋画劇場」での放送時では解説もノリノリだった。視聴率も記録的に良く、配給元のギャガにはテレビ朝日から胡蝶蘭が送られたとか。
 テレビ放送版の唯一の不満は、ラストで警官エイリアンが、腹に隠し持っていた(文字通り、腹部に切れ目を入れて腹膜の内側に隠していた)拳銃で、敵に引導を渡すシーンがカットされていた点。これが無いと、その後に犯罪者エイリアンがどのように倒されたのかが分かりにくくなる。腹に手を突っ込むので、自主規制なのだろうが、ホラー映画じゃないし、人間に擬態したエイリアンのやることなのだから、カット無しでお願いしたかった。

テレビ朝日「日曜洋画劇場」にて鑑賞
監督 ケヴィン・S・テニー
ロバート・フォスター(瑳川哲郎)/ランス・エドワーズ(大塚芳忠)/ヒラリー・シェパード(戸田恵子)/ロバート・ダヴィ(若本規夫)

オープニング↓
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2011年10月09日

オーディーン 光子帆船スターライト

 「宇宙戦艦ヤマト」シリーズが完結したことで、それに代わる新たな作品を夢見て西崎義展が制作したSFアニメ。光速で走る宇宙船スターライト号が実験航海に出かけるが、機械生命体に襲われる。実は、この機械たちが地球の“オーディーン”伝説のもとになった惑星を支配し、生命体を宇宙から抹殺しようとしていたというストーリー。
 アクション場面は、これといった見どころは無し。ストーリーの運びがあまりにも安易で、唖然とする場面もしばしば。特に、船員が叛乱を起こしてオーディーン惑星に向かうのは、ありえない超展開。あまりのいきあたりばったり感で、観ているこちらも頭が真っ白になってしまった。若者の血気さかんなところを強調したかったのだろうが、出来上がったものは若者の愚かさのほうが目立つという本末転倒に(苦笑)。動画の動きがぎこちないのは、製作期間が短かったのだろうか。
 背景の美しさと、ラウドネスの曲の効果的な使い方は良し。

劇場にて鑑賞
監督 白土武/山本暎一
古川登志夫/潘恵子/加藤武/堀秀行/納谷悟朗/石田弦太郎/槐柳二/曽我部和恭

ラウドネスのエンディング曲↓
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2011年10月08日

スラップ・ショット

 プロ・アイスホッケーを題材にしたコメディ。弱小チームのコーチが、試合を過度に暴力的にすることでチームの再興をはかり、ありとあらゆる計略を張り巡らせて商業的センスでチームを売り出してゆくというストーリー。ま、マーケティングですな。
 設定は面白く、ストーリー構成も良く出来ていて、ホッケーのシーンもスピーディで迫力がある。ロイ・ヒル監督の軽快な演出も冴えている。が、笑いの中身が、メチャクチャやって無理に笑わせようという、最近のお笑い芸人のようなものばかり。無理やり押し付けられても、ノリだけでは笑えないよ。よく考えると、このチームの行く末が暗いことが分かり、後味は微妙にブラック。

1985年7月19日 ローカル局の特別枠にて鑑賞
監督 ジョージ・ロイ・ヒル
ポール・ニューマン(羽佐間道夫)/マイケル・オントキーン(小川真司)/戸田恵子、納谷六朗、石丸博也、筈見純

予告編↓
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2011年09月07日

本日発売!“漢の戦場コレクション”『誇り高き戦場』『戦闘機対戦車』『追想』

 本日9月7日、“漢の戦場コレクション”3作品『誇り高き戦場』『戦闘機対戦車』『追想』が同時発売になりました。昨日9月6日時点のアマゾンの「戦争映画」ベストセラー・ランキングでは、3作品ともベスト10内に入るという快挙!

『追想』:『プライベート・ライアン』のブルーレイを抜いて、ブッちぎりの2位!
『戦闘機対戦車』:堂々の4位!
『誇り高き戦場』:会心の10位!

 『誇り高き戦場』は、アメリカでもDVDにすらなっていない、超レア商品です。『戦闘機対戦車』はノーカット版としては日本初ソフト化(かつて発売されていたVHSは、エンドタイトルが途中でカットの不完全版)。『追想』は、HDマスターを使った超美麗画質。3作品とも、テレビの洋画劇場で放送された吹き替え版を収録しています。







9月6日のアマゾンのランキングのキャプチャ画像↓
ranking.jpg
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2011年08月21日

“漢の戦場コレクション”『誇り高き戦場』『戦闘機対戦車』『追想』9月7日DVD発売!

“漢(おとこ)の戦場コレクション”と銘打って、キングレコードさんから『誇り高き戦場』『戦闘機対戦車』『追想』の3本が、9月7日に発売になります!
 戦争映画といえば、バトルフィールドを舞台に兵士や兵器が大暴れするのが基本ですが、この3本は、バトルフィールド以外で、漢が信念と意志によって孤独に戦う、変形の<たったひとりの兵隊>ものがコンセプトです。

 『誇り高き戦場』は、日本以外では唯一スペインでしかDVD化されていません。今回の日本版は、国内で可能な限りのレストアを行い、しかもスクィーズ・ワイド版(スペイン版はレターボックスの4:3)。アメリカ人も指をくわえてヨダレを出しそうな仕様ですよ。
 『戦闘機対戦車』は、ニューマスターかつノーカット版。数年前にテレビ東京「バリ・シネ」で放送されたときより4分ほど長くなっています。また、大映から発売されていたVHSもエンドタイトルが途中でカットの不完全版だったので、今回のDVDがノーカット版としては初リリース。
 『追想』は、HDマスターによる超美麗な画質です。これも本来ならメジャースタジオのMGMが権利を保有していましたが、期限が来てプロデューサーに戻るタイミングをみはからって権利をゲットしました。

 3作品とも、テレビの洋画劇場で放送された吹き替え版を収録しています。特に、『誇り高き戦場』と『追想』の吹き替えは貴重だと思います。納谷悟朗のチャールトン・ヘストンは、意外とソフトに収録されていません。『追想』は吹き替え版の放送用マスターが滅却されているので、今後吹き替えでの放送はまずないと思います。





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2011年07月21日

F/X 引き裂かれたトリック

 SFXがもてはやされ、役者が特殊効果に食われていた80年代に登場した、特殊効果マンを主人公にした作品。遂に来たかという印象だったが、蓋を開ければ意外にも、SFXがでしゃばらすに絶妙のサジ加減で使われている傑作サスペンスだった。
 映画界でもてはやされスター化していた(笑)SFXマンが、ある大物犯罪者の保護のため特殊効果で彼の死を演出するよう、司法省に依頼される。事は無事成功するが、部屋にいた恋人が外から狙撃されて死に、彼も殺し屋に襲われる。実は司法省の役人と犯罪者が結託していて、彼は利用されていただけだったのだ。彼は特殊効果の技術を応用し、殺し屋を次々と倒し、黒幕の屋敷へと乗り込む…というストーリー。
 展開はスピーディで脚本も良く練られており、思わずグイグイと引き込まれてしまう。鼻につくチャラい主人公が、恋人を殺されたあげく自分も命を狙われて、天狗の鼻を折られてオロオロする姿がリアル。が、しだいに度胸が座ってきて、容赦なく敵を殺せるように成長(?)してゆく展開も印象に残る。屋敷内で、鏡のトリックを使って殺し屋同士を相打ちさせるシーンは秀逸。クライマックスの黒幕の処理も気が利いているだけでなく、SFXも上手く小道具として生きている。
 劇場公開時は、主人公の部屋のモンスターのぬいぐるみが映っているスチールばかりが紹介され、子供も楽しめるコミカル・スリラーみたいな印象だった。ところが実態は、全編血みどろで、人も大量に死ぬ。「日曜洋画劇場」の予告では「バイオレンス・サスペンス」と紹介されていたが、それが正しい。

1989年7月30日 テレビ朝日「日曜洋画劇場」にて鑑賞
監督 ロバート・マンデル
ブライアン・ブラウン(佐々木功)/ブライアン・デネヒー(石田太郎)/ダイアン・ヴェノーラ(小宮和枝)/クリフ・デ・ヤング(富山敬)/メイソン・アダムス(中村正)/ジェリー・オーバック(麦人)/マーサ・ゲーマン(深見りか)

いかにも80年代を象徴するエンド・タイトル・テーマ↓
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