2010年11月10日

 この作品は妙である。雑誌のスナップや、TVのホラー映画特集などでは、大量の猫に襲われて血まみれになるG・ハニカットの姿が必ずとりあげられるが、実際の本編ではたった一匹の猫が彼女を追いかけるだけ。もしかしてバージョンが二つあるのだろうか。
 猫を出来合いする富豪夫人が、遺産を猫に残すことを知った義娘が、奔放な甥を使って夫人を殺そうとするが、一匹の猫によって計画は挫折るすというストーリー。件の映像をみてしまうと、てっきり動物パニックだと思ってしまうが、内容はちゃんとしたサスペンス。
 甥は義娘の計画を事前に察知していて、バカを装いながら実は夫人を守っていたというドンデン返しは得点高し。よくできた脚本だと思っていたら、巷で話題の『シェラ・デ・コブレの幽霊』を書いたジョセフ・ステファノによるものだった。
 
1986年8月11日 TBS「月曜ロードショー」にて鑑賞
監督 デヴィッド・ローウェル・リッチ
マイケル・サラザン(野沢那智)/ゲイル・ハニカット(鈴木弘子)/ティム・ヘンリー(仲村秀生)/北村弘一、田中信夫、杉山佳寿子

映像の抜粋 4分54秒あたり、本編にない猫大量襲撃の映像↓
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2010年11月09日

二重の鍵

 フランス製のサスペンス。若い愛人と浮気する男と、その妻のドラマを核に、愛人が殺される事件の顛末を描く。
 全体的に妙に舞台劇調で、芸術性を重視した造りになっていて、逆にリアリティがない。意図的なものだろうが、映画として観た場合は心の準備ができていないので、かなり面食らう。トリックも犯人も意外性は無く、垢抜けた描写も演出もなく、薄っぺらい印象しか残らない。
 唯一の救いは、軽妙な若者を演じたJ=P・ベルモンドで、その後大スターになる片鱗が既に見て取れる。 食事中に落としそうになったゆでたまごをさっとつかむシーンなどは、ストーリーに直接関係ない場面ながら、非常に印象に残った。
 80年代後半の、吹き替え全盛期にもかかわらず、なぜか深夜で字幕で放送された。本作の吹き替えは存在しないのだろうか。

1988年5月6日 深夜放送にて鑑賞
監督 クロード・シャブロル
アントネッラ・ルアルディ/マドレーヌ・ロバンソン/ベルナデット・ラフォン/ジャン=ポール・ベルモンド

予告編↓
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2010年10月16日

狙われた女/イーデン・パーク殺人事件

 図書館を題材にしたサスペンス。図書館の本の挿絵が落書きされる事件が発生し、調査をすすめてゆくと、未解決の殺人事件につながってゆくというストーリー。
 舞台のほとんどが図書館なので、空間的な変化が少なく、だんだん退屈してくる。展開もハードボイルド・サスペンスのセオリー通りで、犯人も観客が想像するとおりの人物ではなはだつまらん。ラストの締め方も工夫なし。BGM以外は、ほめるべき点を見つけられない作品だった。

レンタルビデオにて鑑賞
監督 スティーヴン・ヒリヤード・スターン
メロディ・アンダーソン/ルイーズ・フレッチャー/ギル・ジェラード
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2010年10月03日

ネイビー・シールズ

 海軍選りすぐりの対テロ集団「ネイビー・シールズ」の活躍を描くアクション。
 米のスティンガー・ミサイルを入手したアラブのテロとシールズとの、3度に渡る対決を描きつつ、隊員のドラマを盛り込んだ構成。
 が、アクションで目立ったのは冒頭のパイロット救出シーンのみ。主人公のような軍人は絶対に特殊部隊に入れないし、次々隊員が戦闘で死んでゆくのは非現実的。この作品で描かれる程度の交戦では、特殊部隊なら一人も死ぬはずがない。クライマックスのアクションは、盛り上がりも爽快さもなく、本編で一番退屈させられる。
 『デルタフォース』と同じく、その道のプロが戦闘シーンの監修に当たったということだが、その仕上がりは『デルタ…』とは雲泥の差となった。脚本のマズさも敗因のひとつ。

劇場にて鑑賞
監督 ルイス・ティーグ
チャーリー・シーン/マイケル・ビーン/ジョアンヌ・ウォーリー=キルマー

予告編↓
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2010年08月05日

20年目の疑惑/女子大生寮に秘められた6人の過去

 出演者・スタッフのほとんどが女性というテレビ・ムービー。
 ある大学の女子寮で、ある学生が子供を堕胎し排気口に捨てる。20年後、その事件が明るみになり、当時寮にいた女性たちに疑惑がかかる、というストーリー。
 彼女たちへの社会の風当たり、親子の愛情などが描かれ、ミステリーというよりは社会派ドラマ。女権主義が根底に感じられて、少々鼻につくが、ラストで真犯人をかばうために、皆で裁判所へくりだす姿は実にマッチョ。
 桃井かおりが出演者のひとりの声を担当しているが、どうしようもなくヒドい。これに比べれば、『ミスター・グッドバーを探して』の小柳ルミ子が超ベテランにみえてくる。それほどの破壊力だった。

1986年2月23日 テレビ朝日「日曜洋画劇場」にて鑑賞
監督 アン・ゼン・シャンクス/マルレーナ・レアード
ソンドラ・ロック(二木てるみ)/ポーラ・プレンティス(桃井かおり)/キャスリン・ダモン(武藤礼子)/ステラ・スティーヴンス(沢田敏子)
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2010年07月23日

ナビゲイター

 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』+『E.T.』的なジュブナイルもの。
 惑星間の生物を調査中のUFOが、地球の生物のサンプルとしてある少年を選び、脳に自分の星までの宇宙座標を記憶させる。が、その直後UFOは電柱に激突、記憶を失う。UFOは星に戻るため、少年の記憶を求めるが…というストーリー。
 小粒だがよく練ったストーリーと、軽快なテンポで楽しめる。UFOのデザインは秀逸で、UFO自体が生命体という設定もSF的で良い。ラストのオチもほのぼの。アラン・シルベストリのBGMもイケているし、お子様ランチとしてはかなりレベルの高い一本。

1989年7月24日 TV放送にて鑑賞
監督 ランダル・クレイザー
ジョーイ・クレイマー(藤田淑子)/ヴェロニカ・カートライト(駒塚由衣)/クリフ・デ・ヤング(樋浦勉)/UFO(声:石田太郎)

予告編↓
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2010年07月22日

ノー・マーシイ/非情の愛

 80年代後半に製作されたハードボイルド映画だが、70年代の雰囲気をまとった文字通りの硬派アクション。
 偶然殺し屋のネタを仕入れた刑事が、その殺し屋になりすまして取引現場へ向かう。殺しの標的はニューオリンズの暗黒街のボスだった。同僚が殺された刑事は、復讐のためニューオリンズに乗り込み、ボスの情婦に接近する。
 ストーリーが非常にすっきりしているのが良く、わがままな情婦が刑事にバンバン殴られるのも、マドンナ・パワーが全開だった当時のアメリカの風潮に喧嘩を売っていて実に小気味よい。ボスの手下の数が少なく、クライマックスがこじんまりとしてしまったが、両者の対決はなかなか迫力があった。ハードボイルド作品としては観て損はないと思う。

1990年1月21日 テレビ朝日「日曜洋画劇場」にて鑑賞
監督 リチャード・ピアース
リチャード・ギア(安原義人)/キム・ベイシンガー(小山茉美)/ジェローン・クラッベ(若本規夫)/ジョージ・ズンザ(池田勝)/ゲイリー・バサラバ(玄田哲章)/ ウィリアム・アザートン(小川真司)

映像の抜粋↓
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2010年07月21日

何かいいことないか子猫チャン

 W・アレンが脚本を書いた艶笑コメディ。
 小学生のときから、とっかえひっかえ女性を相手にしないと気がすまない男が、精神分析医のところへやってくる。いくら相談しても女好きは直らず、多くの女性に手をだしたあげく、やっと反省して結婚へとこぎつける。が、出張先のホテルで今まで付き合った女たちと鉢合わせし、大騒動が起こるというストーリー。
 アレンのギャグの才能は、本作ではまだ十分に開花していない。クライマックスもハリウッド調の単純なドタバタをもってくるところも、まだまだ甘いぞ。が、主演のオトゥールが、そのままの姿で小学生を演じ、しかもその声は広川太一郎なので、大爆笑。『メル・ブルックスの新サイコ』で中年ブルックスが赤ちゃんを演じたよりも早かった。
 しかし恐るべきは吹き替えの力。現在発売中のDVDは吹き替えが収録されていないので、ブルーレイ化の際はぜひ収録して欲しい。

1988年3月12日 深夜放送にて鑑賞
監督 クライヴ・ドナー
ピーター・オトゥール(広川太一郎)/ロミー・シュナイダー(池田和歌子)/ピーター・セラーズ(根本嘉也)/ウディ・アレン(八代駿)/キャプシーヌ(来宮良子)/ポーラ・プレンティス(平井道子)

トム・ジョーンズの華麗なる歌声↓
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2010年07月10日

ネバー・トゥー・ヤング

 『ゴーストライダー』などを製作した、米映画業界の山師ポール・エンターテインメントによるアクション。正直、『ゴースト…』よりは断然面白い。
 放射性廃棄物をダムの水に混ぜ、カリフォルニアを死の町にしようとする元諜報員。彼の悪事を阻止しようとした諜報員が、逆に殺される。が、計画を記録したフロッピーディスクは、殺された諜報員の息子に渡っていたため、彼は父親の遺志を継いで、悪の組織と戦う羽目になる。
 全体のトーンはかなりぶっ飛んでいて、ほとんど週刊少年ジャンプのノリ。「ジョジョの奇妙な冒険」に近いと言ってもいいかもしれない。アクションシーンは迫力があるし、モブシーンも多く、それなりに金がかかっている(ように見える)。ストーリーに工夫が無いのが難点か。
 「KISS」のジーン・シモンズが、悪のボス(しかもオカマ)として激快演。『未来警察』のときよりも強烈な印象を残す。『女王陛下の007』のG・レーゼンビーが、主人公の父親の諜報員として出演しているのはニヤリとさせられり。

レンタルビデオにて鑑賞
監督 ギル・ベットマン
ジョン・ステイモス/ヴァニティ/ジーン・シモンズ/ジョージ・レーゼンビー

予告編↓
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2010年07月01日

NAM/地獄の突破口

 テレビシリーズのスペシャル版だが、日本では劇場公開された。ベトナムの戦場での恐怖を描くパターン化された一本だが、これまでのベトナム戦争映画ではあまり描かれなかった、ベトコンの地下トンネルを題材にしたところが目新しい。
 古参の軍曹と新任中尉が対立する小隊が、ベトナムを進軍するうち、ベトコンの巨大なアジトを発見する。そこで一人の兵士がさらわれて北軍の基地に連行されたため、小隊は敵の地下トンネルで悪夢のような戦闘を繰り広げる。
 平地に網の目のようにトンネルを作り、神出鬼没で米軍に奇襲をかけるベトコンがサスペンスを盛り上げ、彼らと米軍の対決も面白く描けている。クライマックスといえる盛り上がりが無いのは惜しいが、ドラマ、戦闘シーンもソツなく描けていて、そこそこは楽しめる。

1990年5月20日 テレビ朝日「日曜洋画劇場」にて鑑賞
監督 ビル・L・ノートン
テレンス・ノックス(内海賢二)/スティーヴン・キャフリー(田中秀幸)/ラモン・フランコ(古田信幸)/ケヴィン・コンロイ(池田勝)/ジョシュア・モーラー(村山明)

映像の抜粋↓
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