『ザ・クレイジーズ 特別版』発売記念 ジョージ・A・ロメロ特集第8弾。
本作は68年の「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」のリメイク。ロメロは脚本と製作総指揮で参加。監督はトム・サヴィーニが担当した。
カラー映像と格段に進化したSFXに加え、現代の風潮を反映したキャラクターとして、オリジナルでは右往左往するだけのヒロインだったバーバラが、銃を抱えて積極的にゾンビと対決する。この設定に引っ張られて、ラストのオチもオリジナルとは違うものになっている。
サヴィーニの演出は手堅いが、ロメロのような殺伐としたドキュメンタリータッチまでは出せていない。とはいえ、舞台が限定された物語をテンポよくさばいた腕前は立派。TVシリーズ「フロム・ザ・ダークサイド」での演出経験が生きたようだ。エンディング・テーマ曲は大変良い。
余談だが、本作はもともとギャガが権利を買っていたが、宮崎勤事件が発生してホラー映画がマスコミに吊るしあげられたため、あわてて契約をキャンセル。その後、にっかつが権利を買って劇場公開し、レンタルビデオでも大成功をおさめた。もちろん世間からの非難はゼロ。
同じホラー映画を観ても、殺人を犯さない人間が圧倒的に多いのだから、ホラー映画と殺人事件の関連性はありえない。「殺人をする」「しない」の選択をしているのは個々人であり、ホラー映画が選択を強いているわけじゃないわけだしね。
レンタルビデオにて鑑賞
監督 トム・サヴィーニ
トニー・トッド(大塚明夫)/パトリシア・トールマン(土井美加)、清川幻夢
予告編↓
posted by 足ランティー脳 at 16:40|
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ナ行
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